千住博 《早朝の譜》
千住の初期の絵である。無論版画だが、見飽きない。居間で母の形見の水墨画と向き合って来客を迎えている。

(母の絵はギャラリーに入れてない。念のため)
   
 セリエント・ヘルマン 《狂人》
 夢の話
オオカミになった夢をみた
人に襲われて撃たれ死んだ
ただ山奥で静かに生きていた
食べ物を求めて冒険しに下りた

昔は良かった
俺たちを人は恐れた
今は情報が発達して
鉄砲が来る

逃げ切れるもんじゃない
次は人に生まれたい。


徳川家康は自分が敗戦して逃げる無様な顔と姿の絵を終生教訓としておいていたという。人はいつ認知症になるか解らない。正確には判断できない。私もこの絵を時々眺めながら自問自答することにしている。自分の尻くらい自分で拭きたい。
 

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